モリプロ。 旗揚げ公演 「改FEVER 〜眺め続けた展望の行方」
〜作・演出 森崎博之〜
観劇レポ <感想編>


んーと、
多分長くてくどい感想です。
でも好きな事言いたい事は残さず語ってしまえるのが
サイト持ちの特権ですので(笑)
そんなんでもいいぞ、と思ってくださる方はお付き合い願います。

 


感想を一言で言うならば。

おもしろかった!!!


正直、始まりのあたりは
「うわーお・・・」と思ったんですけど。
Jちゃんとえだっち以外の3人は声ガラガラで何言ってるのか分からないし。


最初のほうのシーン、
原作FEVERではNACS5人がV字に置いた椅子に座って延々会話するあのシーンです。
よく「NACSのシーン」と言われるほど
NACSならではのシーンです。

比べる訳ではないんだけど、
やっぱり違和感を感じました。
「あれってNACS5人だから成立するシーンじゃん」と思いました。

もう少し別の形にしてもよかったんじゃないかな・・・と。

だから最初はこの芝居どうなるんだ・・・、と、
そう思いました。


だけどやっぱりモリは人の使い方が上手い。

幼稚園児のシーンから一気にぐわっと惹き込まれて、
私の中で、
FEVERはすっかりモリプロ5人の
「改FEVER」になってました。


そこからラストまでは大満足です。

でも、そんな中でも
「すごく頑張っている」ってのが見えちゃった。

芝居は学芸会ではないのだから、
頑張っちゃってるのが見えてしまっても意味ないと思うんです、私は。
お金頂いてプロとして見せてるからには結果が全てです。


そのはずなんだけど、なんだろうなぁ・・・。

最後の舞台挨拶のせいでしょうか、
Jちゃんの、そして他の4人の涙のせいでしょうか、
モリの舞台挨拶の
「僕はまた宝物を手に入れた」という言葉のせいでしょうか、

この芝居はそれでいいんだと思ってしまいました。


展望を眺め続ける物語。
今あるポジションで頑張って、もがき苦しんでいる物語。

そんな芝居の内容も影響してるのかな。

原作FEVERは大学生が卒業式を棒に振って
「思い出作り」に挑むところで終わっていました。

FEVERの上演が行われたのは、
私が丁度壱号の出産で入院している真っ最中。

それから遅れる事3年を経て
ビデオで初めて目にしたFEVER。

そこにあるのは今の自分とは程遠い、
若者達の物語。

兄のお下がりのだぶだぶの短パンとTシャツを着て
伸び放題の髪を振り乱して育児に励んでいた自分には
あまりに縁遠い世界でした。


「お前はこれからどうするんだ」と問い掛けるようなその芝居を観て
感動とは全く別物の涙が流れました。
「今の私にどうしろと」

悲しく苦しくなったのを覚えています。


今回のラストは
30歳になった5人が
未来の自分に誇れるように、
昔の自分に負けないように
「思い出作り」に挑むところで終わっています。

「改」されたFEVERは、
一気に私と同世代の人々の物語にひきあげられてました。

もうそれだけで「よし頑張れる」
そう思えました。
単純・・・。

具体的に何を頑張れるのか、
それが全く明確でないところがミソなんですけど。


モリと同年代でよかったーっ!
この芝居がこの年齢で観れてよかったっ!!

そう思いました。


今からでも頑張れる事ってあるのかなぁ、
ねぇ。
(などと問い掛けているようでは私はまだまだ全然ダメって事かも)


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あまり芝居の筋とは関係ない感想。


ジュンコ再来に大喜び。
今回のJキッスのターゲットは藤尾くんですか・・・(笑)


私は見てないのだけど、
友達が教えてくれたところによると
今日はたくちゃんが観に来ていたようです。

原作FEVERの主役は、
かつて自分が演じた舞台をどんな気持ちで観ていたのかなー・・・。
なんて思いました。


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ここまでが観劇終了直後に日記に書いた感想。

次は改FEVERネタを書き込みしてくださった方にレスしたものをまとめたものです。


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NACSはどうしてFEVERが最も好きな作品なのか。
今回観劇してやっと分かった気がします。

それはきっと、自分達の現状や心境と
お芝居の内容が、びしっとタイミングが合ったから。
などと勝手に解釈。

今回のFEVERは改訂版という事で、前とは違った結末が見えてました。
だから前回のFEVERとは180℃違った感想が持てたのかもしれないけど、
それ以上に
芝居って観る人の世代とかタイミングでも大きく印象が違うという事を
5年のタイムラグを経て再演した今回の芝居を観て痛感しました。

今回の内容とタイミングは、今の私にすっぽりはまったんでしょう。

お芝居ってやっぱり生の力があるんですね。
小さな子供がいて、いつでも好きな時に観劇・・・というのは無理なんだけど、
触れようと思えばいつでも触れられる。

なんでも刺激を受けるってのはいい事です。
そこからまた新しいものが生まれるきっかけがあるかもしれないと感じます。

昔は好きな事を「する」んじゃなくて
好きなものを「見る」だけなんて消極的な趣味はなんにもならない!
とタカをくくっていたんだけど
いっぱいいっぱいだから吸収を恐れていたのかもしれない。

いい環境にいるのだら、
早くそれを生かせる自分になりたい。


今回の作品を観て、つくづくモリと同世代でよかったと思いました。
自分の年齢を誇らしく思えるのってこんな時くらい・・・。
それじゃダメなんだってばっっっ、
と一人つっこみしてます(笑)

他力本願じゃなくて自分の年齢を誇れるもの、見つけたい。

だって、
明るい未来を感じさせるラストと同じくらい印象に残ってるのが
えだっちの「こんな大人になんかなりたくねぇよ!!!」
という台詞。

分かっただけでは、このままどんどん「こんな大人」へまっしぐら。
「私って子供以外に一体何が残せるの」そう思ってしまいます。

私はお芝居を見るのは好きだけど、演劇ファンとは言い難い。
だからこの芝居が演劇としていい出来なのかよくないのか、そんな事は分からない。
この芝居が演劇として最高の作品だと思ったからではなく、

ただこんな気持ちを振り返りたい時に
WARよりミハルよりビデオが欲しいと思いました。


結論。
私はやっぱりモリ作品が一番好きなようです(笑)


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次はあらすじを書きながら舞台を思い出して
あとから出てきた感想。


スリムのコント「面接試験」って、やっぱり河野くんが書いたのかなぁ???
書き起こしてみるとどうもモリではないような気がしました。

そして、アメージング・グレースのアカペラ。
あれはちょっと微妙でしたねー(笑)
音程がはずれまくりだったのは喉のせいなのか最初からああいうもんだったのか。
ハヤトさんと藤尾君はギター弾けるし、
だったらそれを活かして何か・・・というのは、
過酷な注文でしょうか。そうでしょうね(笑)
ホント比較してゴメンナサイですけど、
前回のNACSの「幸せであるように」が印象深いだけに・・・。
でも「印象深い」つっても、
5人のうち4人がギター弾けて、たくちゃんと洋ちゃんが歌がうまいという事を
あのビデオを観て初めて知ったからってだけなんですけど。
それでも充分インパクトありましたもの。

・・・芝居本体とは関係ないというツッコミはなしで(汗)



最初の前説からやばそうだったJちゃんが
舞台挨拶で泣いてしまって。
Jちゃんはきっと重圧感でいっぱいだったんでしょうね。

Jちゃんの事。
イナダやNACSの客演で出てる時は
「ホントに永遠の新人だなぁ(笑)」と正直思ってました。
ところがなんだ。
モリプロでは光ってるじゃないか!

WARを観た時は
今回のモリプロメンバーの中で一番上手いのはオクラホマだと思いました。
だから今回もオクラの2人に期待してたんだけど。

始まってみれはJちゃんの通る声とハイテンション演技に釘つげ。
えだっちも同様です。
これは2人が喉を潰してなかったからでしょーか。
「喉を潰さない」という当たり前のコンディション作りができるって事も経験の成せる技なんでしょうけど、
演技自体にも経験の差がはっきりと出ていたように思います。

(曖昧な書き方なのは、演劇にそんなに明るくないからです。もどかしい言い方で申し訳ない)

Jちゃんが今回の舞台で格段に成長したのか、
普段のフィールドで共演する他のメンバーが凄すぎで分からなかったのか。
とにかく今回はJちゃんバンザイです(笑)

えだっちについては、
私はSKGを観た事がないんで
「演技上手かったんだぁー!」なんてアホゥみたいに言えないですけど(笑)
でも、ふと、えだっちの初舞台
「アルツハイパーJ」の演技を思い出して、
すごい、すごい、5年の経験ってすごい、と思いました。


・・・あ、今気付いた。
upspeeakの形態の変化で
オクラホマもupsreakの劇団員ではなくなったのですね。
つう事は今後オクラホマが芝居のステージを踏むメインはモリプロって事?
だったら尚更モリプロは今後も続けて欲しい。
お笑いより芝居に期待しちゃってます。


ハヤトさんも
ところどころツボを押さえたメリハリ演技の出来る人なんですねー。
「あ、この人面白い」と思いました。

・・・なんちゃって芝居ファンが好きな事言ってます。


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余談。


昨日FEVERのビデオ見返しまた。


やっぱりNACSってすごいな。


くどいようですけど、私は芝居の良し悪しなんて分からないです。
けど、
息の合った芝居とテンポ、
そして5人それぞれが強烈なキャラを持っていて、
観ていてなんて気持ちのいい舞台。


「必要ない」と嫌う方もいるようですけど、
FEVERには昔のNACSと言えばコレ!の
「ダンス・変態ケンちゃん、アメジョー」の三大要素が全て盛り込まれていて
(ついでに言えば歌とモリ登場のメキメキダンスも)
ざ、なっくす!という感じです。


「TEAM-NACS」という形がくっきりはっきりしていて、
観ていて気持ちがいいんです。

うまく表現できない自分のボキャブラリーがもどかしいですけど、
とにかくそんな感じです。


(なんだこの尻すぼみな感想は)