2004年06月17日
サンサン 上海裏話
上海国際映画祭から帰ってきた洋ちゃんの裏話。
洋「上海映画祭もう大変でした。ものすごいハプニングが起きておりますので。
驚愕の映画祭ですこちらはね。」
洋「上海映画祭、行ってまいりました。
これはねぇ〜ものすごいですよ。
アジア三大映画祭と言いましてですね、釜山国際、東京国際、上海国際、アジア三大映画祭でございます。
鈴井貴之先生は三大会、制覇!。 という事になりますね。」
藤尾「ふわ〜〜〜」(字にするとまぬけだ)
洋「私も全部行かせて頂いておりますね。」
河野「あーそうですね。」
藤尾「あれ、なんかそう聞くとすごい俳優ですよね。肩書きだけは」
洋「ただねこの上海国際は中でも爆笑の映画祭ですね。」
河野「へ?」
洋「爆笑の映画祭です」
河野「なんで笑えるんですか映画祭で」
洋「まあ〜〜〜、あの・・・映画祭ですから、ね、言ってみると僕にとっては晴れの舞台ですよ。
そう思いましてね、田舎のローカルタレントは映画祭のために、服を新調する訳ですよ。映画祭と言ったらもう事務所の川島君連れて。」
藤尾「けっこうなところの衣装をびしっと買ったっていう話ありましたよー」
洋「もう、びしーっと、もうホントおのぼりさんですわ。バギーっともう。
やってやりましたから。
それを持ってもうダァー乗り込んでった訳ですよ。
上から下まで折り目もついとらんような新品着て。
他の番組のロケなんかもありましてですね、それをこなしまして最終日ですよ。9日、
ん〜? 8日か。
8日が銀のエンゼルの公開の日だったわけです。
今までずーっとスーツケースの中に入れていたその新調した一張羅着て。
でー、その日に社長と合流してたわけですよ。映画の上映の会場でね。シネコンでした。そんで行ったわけですよ。
こっちはActor洋になってるから。今までのバラエティー洋とは違って。
びしーっとグラサンかけて上から下までバギーっと服着て、してもう多くは語らないみたいな感じで。どうもー大泉です、みたいな感じで行ったわけですよ。
したら、また例によってちょっとうちの福社が慌てぎみなわけですよ。
いやまたなんか慌ててるーと思って、なに慌ててんだろうと思ったら
『ちょっとー、ちょっと、大変だから』かなんか言って。
なんですかぁーもうも何が起きてるんですか つって、
『ちょっちょっちょっ、ちょっと来てください』って番組のディレクター呼ばれてって
、
そんで俺が『なに、どうしたの』って訊いたわけですよ。
『んー・・・・ ちょっとね、
フイルムがない』
フィルムがないってどういう事ですか、つったら
『銀のエンゼルのフィルムがない』」
藤尾「じゃ、じゃあ何をしに行かれたんですか?」
洋「え、映画祭・・・(笑)」
河野「映画祭にフィルムない?」
洋「銀のエンゼルのフィルムが届いてないってんですよ」
オクラ「え〜〜〜」
河野「そんなことあり得るんですか」
洋「おっさん上から下まで服新調したのに」(←こだわるのはここ)
藤尾「わぁ〜〜〜・・・」
洋「ないっちゅうんですよ。 はっ? って言って。フィルムがないってどういう事なの?つったら
映画祭に届いてないと言う。
ばかを言え、日本から送ってるんだこっちは、と。5月中に送ってるんだと。
という話をしたら映画祭のスタッフが調べたらしい。
そしたら、税関で止まってると。
つまりそのーなんて言うんだろう、映画祭の実行委員じゃなくて、上映される映画館に送るらしいのね。
だから映画館側が、映画祭から委託されて、そのフィルムの管理もしてるらしい。
でも他の映画も上映しなきゃいけないでしょ。
だからずさんなんだね、その辺の管理が。
『おぉ〜明日いよいよ銀のエンゼルっちゅうこの日本から来たやつ上映だね。
ファルム持っといで〜。』
なんてがちゃっと開けたらフィルム部屋にないんだね。
『フィルムありませんけど?』
『ないって君、明日上映だよ〜? ちょっとよく探してごらん』
『ないっすね〜』
『おっかしいなぁ。送ってきてねぇんじゃないか。日本に電話してみろぉ』
『日本から送ってきましたつってますけど』
『おかしいじゃないか〜、調べてみろよ』
『税関で止まってます』
『えー?』
そんな感じなんでしょうね。」
河野「え〜っ」
藤尾「だってフィルムったらみんなが命懸けて作った映画のねぇ、集大成みたいなもんでしょう?」
洋「届いてませんでした! そしてもう払い戻しですよ、チケット。」
藤尾「は、払い戻し? まじっすか?」
洋「チケットを買ってくれてるわけでしょう。銀のエンゼル観に。ソールドアウトだっから。
それを払い戻したらしいですよ。」
河野「えっ、じゃあ観れなかったんですか? 上海映画祭では・・・」
洋「それでー、急遽、映画祭側が、明日上映しますと。
今日はもう間に合わないと。フィルムが税関で止まってて。
明日上映しますからっつって俺はまたスケジュールをなんとかまたぼっこぼこ動かして
もう一泊ですよ上海に。」
藤尾「だからサンデーの収録一日遅れたんだ!」
河野「それでなんすか!」
洋「そうです。」
河野「中国の税関で止まってたんですか」
洋「中国。なんかね、映画祭だからばぁーっと届いてて、普通は全部スルーしていくんだって。
その中で抜き打ちでいくつか検査すんだって。
その抜き打ちに、銀のエンゼルはまったわけ。
この辺がやっぱり大泉洋ミラクル。ついてないやっぱり俺。
そんで、届いてないっつたらまじで〜つって・・・
こうやってスケジュール動かせたからもう一泊できたけど、
動かせないったら、『絶対サンデー撮らなきゃいけないですぅ』ったら
まさかオクラホマにサンデーやらす訳にいきませんからね!」
オクラ「いけませんいけません。そんな怖いことはないでわすぁ」
洋「(そうしたら)帰ってこざるを得ませんから。そしたら僕なんのために服買ったの?って話じゃない。
だれーにも見せないで帰ってくるとこでしたわホントに。」(←断然こだわるのはここ)
洋「で、なんーとかんとか私は上海映画祭次の日まで頑張っていてですよ、
いよいよ上映だーってなったんです。
そしたらね、そのー
中国人の映画の観方ってのは変ってるんですって。
映画館ってのは一種の社交場なんですってね。日本のように、静かーに観ない。
日本て静かに観るでしょう? 騒いだりしたら怒られますよね。
携帯電話必ず切ってくださいって必ず言われますよね。
上海違う。
トークしながら観るわけですよ。
面白かったらそこでげらげら笑うし、今のちょっとしたギャグとかについて話す。
ぺらっぺらっぺらっぺら話しながら観る。
なんだったら電話もかかってくるそうなんですよ。
しかも時間にルーズ。すっきな時間に入ってくるわけ。好きな時間に出てくし。
そしてそのー、一番鈴井貴之が懸念してたのは、
中国は終わったとたんに出てくんだって。
つまりそのー、話が終わってスタッフロールが始まるでしょう。キャストがではじめるでしょう。
あれが出たらその場でもう絶対に帰るんだって。
あれを全部最後まで観るっていう習慣がない。
日本人も確かに、あれ始まったら帰る人は帰るけど、でも余韻に浸ってい最後まで観る人は観るよね。
でも中国は違うと。字が出たら絶対に全員が帰りますっつうんだよ。
んで、しかも電気がついちゃう。
劇場の電気がついちゃう。だからもう観れなくなるわけ。明るくなっちゃって。」
河野「スタッフロールがじゃあ」
洋「見れない。で社長はそれ知ってたから、舞台挨拶で
僕のこの映画は最後まで話がある、と。
スタッフロールが出てくるけどその後にまだシーンがあるから、最後まで観てくださいと。
社長は言ったわけです。挨拶で。
ほいで、ぼくらも一緒に観たわけ。中国の人の反応見たかったから。
そしたらね、満席だって聞いてたんだけど、行ったら空いてんだよな。
7割くらいしか入ってないんだよ。
社長と小さい声で『ガラガラたねー』なんつって。まガラガラじゃない7割入ってんだから。『空いてんねー』なんつって。
で、始まったら続々入ってくるわけ。
しかも『すいませーん』みたいな感じじゃないのよ。すごくみんな直立で。
スクリーンの前を思い切り横切りながら入ってくるわけ。
そんで席がなかったらか俺いっちばん前で観てたのね。
そしたら俺の隣が4.5席空いてたんだけど、4.5人やってきたわけよ。10分くらい経った後で。
俺の横にどかーっと座ったら俺に向ってさ
『●×▽■☆<#$?』話し掛けてくるわけよ俺に。
今思えは多分、『今これどこまでいきました? 何が起きてんですこの映画は』みたいな事を訊いてたんでしょうね。
藤尾「はぁーあらすじを」
洋「あらすじを訊いてるわけですよ。で俺はよくわかんないから『あいむじゃぱにーず』で通じたかもわかんないけど、とにかく中国語じゃないから『あー分かった分かった』てなもんで。
まさか出てるやつが喋ってるとは思ってないでしょうね多分。
まさか出演者にこいつはストーリーを訊いたとは思ってないでしょう。
そしたら今度はその人に電話ですよ。
プルプルプルプルーって電話かかって、わぁー携帯なったぁーと思ったら
こやってピって携帯出て、『アァーウェイウェイウェイー?』て普通に喋るんです」
藤尾「普通に〜!?」
洋「(苦笑)普通に喋るわけ・・・(笑) あらぁーこの人喋りだしたぁーと思って。
後ろでもずーっとぺちゃーくちゃぺちゃーくちゃ皆喋ってるわけ。
でねー喋ってるだけならいいんだけど、ちょっとしたらだんーだん劇場自体がいいー匂いがしてくるわけ。
あれなんだろうーこのいい匂いはと思ったら、皆なんか食べてるのね。
それもポッフコーンとかじゃないんですよ。明らかに弁当食ってるんですよ。
マーボー丼とかの勢いですね。
もうね、中華屋さんの匂いが劇場中にしてるわけ。
みんなコレおいしそうなもん食ってるわーホントいい匂いして。
そしたら映画ももうだんだん終盤に近づいてきたわけですよ。
したらねー、僕はちょっとドキドキし始めたわけですよ。
これ帰るんじゃねぇかなぁーと思ったわけですよ。
鈴井貴之も横で観てますから、
いやー鈴井貴之、みんな帰ったっけ怒るんじゃねぇかなぁーと」
オクラ「(笑)」
洋「ドキドキしながら観てたわけですよ。
で、エンゼル全部終わって、ぱーっとスタッフロールが流れはじめたわけですよ。
だけどまだ、その後に銀のエンゼルってのはシーンがあるわけですよ。
そこで帰ってもらっては本来困るんですけども
・・・やっぱり帰り始めたわけですよ。
スタッフロールが流れたら。そらもう国民性だから。
お芝居が面白い面白くないに関わらず帰っちゃう。
すごい勢いでぶわーっと帰りはじめたわけ。
うわーやっぱ帰りだしたー、と思ったら劇場が今度電気点いたんですよ。
最初ぶわーっと薄暗く、なんちゅうの、薄明るくなって、
あーちょっと明るくなったって、ばたばたっとみんなが帰り始めたら今度はもう
全開に点いたんですよ。もう劇場の全部の電気が点いたわけ。
(スクリーンが)見えなくなっちゃったわけ。
うわーっ電気点いたーっ!!
と思ったっけ、
一番前に座ってた鈴井貴之がぶわーって前に出て行きまして、
スクリーンの前に行って、
『ノォォォォォーーーーーウッッッ!!!!!』
(河野大爆笑)
『ノォォォーーーウッッ!!、 ライトオーーーフッッッ!!!!!』
(洋喋るのがやっと) 叫んでいましたね・・・(笑)」
藤尾「え゛ーーーーーっ!!」
洋「ラーーーイトオーーーーーーフッッッ!!!
つって、激怒してました。」
河野「ほんっとに怒っちゃったんだぁ・・・」
洋「ラァーイトオーーーフッ!!」
オクラ大爆笑!
洋「ラァーイトオーーーフッ!!」
藤尾「ライトオフ!」
洋「ラァーイトオーーーフッ!!」(←掛け声か)
藤尾「うわあーっ」
洋「したら映写技師びっくりしたんでしょうねぇ!
あらー監督怒ってるこれぇー!と思って!
ライトオフしましたよー(笑)
鈴井貴之中国人にびしーっと言ってやりましたねーっ。」
オクラ「かっこいい!かっこいい!(でも大爆笑)」
洋「そしたら電気消えたんすよまたーっ。
そしたっけ出てった客戻ってきましてねー!
おーなんか怒ってるわぁーと思った・・・(爆笑で喋れない)
客ずわーっと戻ってきてぇ(笑) 客、最後まで観ましたよぉ!」
(オクラまだまだ大爆笑)
洋「鈴井貴之怒りまして!
最初はラァーイトオーフッとかノゥーッ!!とか言ってたんだけどしまいにはドーンと座って
『なぁーんだよこれぇ!!!』
そんで・・・(死にそう)最後まで・・・映画流れて!
ほしたら鈴井貴之、全部終わってやっとね、監督鈴井貴之ってびしっと名前出て、
ぱっと明かり点いたっけ鈴井貴之バンっと立ちあがって、
『謝謝!!』
つって出てったんすよ(笑)」
藤尾「(河野君の爆笑BGM)まぁーじっすか? まーじっすか!?」
洋「中国人怖かったんでしょうねぇ。拍手ですよ! 鈴井貴之にっ!
結果的には銀のエンゼル大拍手の中、終わりまして。びっくらしますわー。
できます!?異国ですよ。
異国の地の中国で。」
藤尾「しかも監督という立場の人が」
洋「監督という立場で、びしーっと決めてんのに、そしてもうーにこやかに舞台挨拶もしたのに、
2時間後には『ノゥーーーッッ!!』」
オクラ「(笑)」
洋「ライトオーーーフッ!! 」
オクラ「(笑)」
洋「ライトオーーーフッ!! 」
洋「俺正直、一番前にいながらちょっともう半分笑ってたからね。あぁーだめだこりゃもう。だぁめだもうこれって」
河野「伝説になるんじゃないっすかぁ?」
洋「伝説でしょうねぇ」
藤尾「ないでしょうねぇ」
洋「映画祭で、映写技師と客にあんだげ怒ったってのは
かっこよかったですよほんーとに。
『謝謝!!』・・・帰っちゃった・・・(笑)」
河野「謝謝が最高におもろいっすね」
洋「謝謝もくそもないだろうと。そんなありがとうございましたはないですよ。
もうーものすごい怒ってたんですけどね。
ま、でもー、結局ね、怒ってもしょうがないからねー。
僕戻ったっけもう笑ってましたけどねー。
『いやー、何事も勉強だ。ここは勉強になった』って。
でもこれはやっぱしょうがないわけですよ。国民性だから。
悪気があるわけでもないわけでしょう。そういう国なんだ。
だけど、あのー中国側、中国の映画祭にもね、ちゃんと
きちんとした形で、やっぱりフィルムは魂が宿ってるものだから、作り手の意図ってものがあるからね、
帰るのは仕方ない、みんなが帰ってしまうのは仕方ないとしても、
やっぱりその明かりとかはね、必要最低限残してもらって、
中国側としては、危ないから、みんなが帰るから危ないから電気をつけざるを得ないってところもあるんだよね。
でも、なんとかそれは映画が観れるくらいの暗さは例えば残してもらうとして
やっぱり映画が作り手の意思どおりに観れるようにやっぱり今後はね、ちゃんとして欲しい
という話をちゃんとしてましたですけどねー。
まぁーでもね、おもっしろいわアレは。
で観てないかったらそうじゃないの。すごいちゃんと観てんの。
ほんでもう日本とおんーなじとこでちゃんと笑ってた。
俺のとこでも笑って、安田んとこでも笑って、しげのとこでも笑って、
もちろん小日向さんとかいろんなところでちゃんと日本とおんなじとこで笑ってんの。
だけどやっぱり観終わったらさーっと帰るわけ。
まぁーね今回も鈴井貴之先生、伝説を残して。
でもね福社が言ったんだって。
『良くも悪くも、ああいうとこのアンタは面白いね』
どういう意味だよって言ったらしいですけどね。
良くも悪くも、ああいうことやらしたらアンタはすごい、と、言ってたみたいです。
でもまぁかっこよかったですよ。
面白い、上海映画祭でこざいましたですけどね。」
という話でした(笑)
この話がちょこっと、
後の20日サンサン生放送の企画の話に繋がって
こっちの話もひどい可笑しかったです。
また次回にUPしますー。
監督最高です(笑)さすがだ。
ひどい可笑しいていう表現が
読みたさをそそるわっ!
たのしみにゃ。
鈴井さんの真髄をみた気持ちです(笑)
なんかね、放送聴いてた時はすごい面白かったんだけど
上海裏話が文字でも面白すぎるから
そんなんでもなくなっちゃったー(笑)
でも一応UPしましたヨ。
さすが、我らが鈴井監督(笑)
仕事中に笑いこらえるのが大変でした(オイ)
オクラと洋ちゃんの笑い声が聞こえます(笑)
洋ちゃんが自分で喋りながら笑い死にしてる姿が少しでも伝わったら幸いっ!(笑)
にやにやしてたんすね、ふふっ。