*REPORTER〜薄れ続ける記憶たちへの抵抗〜 || 02:32
チータッツ「すべての犬は天国へ行く」
脚本:ケラリーノ・サンドロヴィッチ 演出:乙川千夏
2004年6月13日〜20日
やまびこ座
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18日に観劇しました。
Wキャストの役者さんの配役はAプロのほうで
ダラス:野村千穂(Bプロ 那加島藍) デボア:小橋亜樹(Bプロ 和田和美) グルーバッハ夫人:和田和美(Bプロ 野村千穂)
-------あらすじ-------
西部時代の娼館が舞台。
この娼館の酒場には女ばかりが集う。
男のような格好と態度で振舞うものもいるが、みんな女。
男たちはみんないなくなったと誰もが分かっているのに、
「ちょっと隣町まで店の改装の打ち合わせに行っている」
「昨晩は主人は帰ってこなかった」などと、未だにこの街にいるのだと
互いが互いを騙しあいと分かりつつ騙しあい、暮らしている。
唯一父の死を認めている保安官の娘・クローディア(杉吉結)も、
父は自殺だと知っていながら、父殺しの目撃証言を毎夜訊き回っている。
この街で暮らす者は、現実を必死に忘れようとしているかのように
一つの事にしがみついて生きていた。
酒場の下働きのエバ(たなかたまえ)は、年齢より幼い娘・メリイ(加藤千束)を周囲から守る事。
クローディアは目撃証言。
黒人の孤児・リトルチビ(長崎睦子)は自分を男だと信じ込んでいる。
娼婦デボアは退屈から逃れるためにどんな些細な事にも首をつっこむ。
娼婦エリセンダ(棚田佳奈子)は酒。
酒場の主の娘マリネ(気仙ゆかり)は、この街を捨てようとするものへの憎しみ。
その妹クレメンタイン(山村素絵)は、街医者への愛情と娼婦達の部屋の覗き。
男装の少女ガス(小山めぐみ)は純真な心と裏腹に突っ張り、
ガスの子分的なダラスとシンビ(小野由香利)はガスを本物のワルと勘違いして迷信する。
ならず者のアイアンビリーの妻カミーラ(村上水緒)は、夜毎ビリーになりすまして酒場で暴れ、
夫の不始末を詫びて回る。
街医者の妻キキ(福村まり)は、毎日娼館に夫を探しに来たり、果てには夫になりきって娼婦を買う。
(その他キャスト
ステファーニャに続いて街を出て行こうとする娼婦カトリーヌ:イズミユウコ)
そんな街に、決闘のためにアイアンビリーを探している
早撃ちエルザ(小島達子)という女がやってくる。
マリネが酒場のカウンターに隠した、街を出て行こうとした娼婦ステファーニャ(古崎英美)の死体(?。時々息を吹き返す)を誰も気にとめなかったり、
エバがクレメンタインに命令されて、自分の娘の飼い犬を撃ち殺すところを目撃したり、街に着く早々奇妙な体験をする。
そして酒場では、些細な事が引き金となり、次々と殺し合いが始まる。
エルザはビリーどころか、この街に男が帰って来ることはないと分かってきたけれど
ビリーを待ち続けて3ヶ月が過ぎた。
そんな中、靴屋(乙川千夏)が新聞屋の代理で最後の新聞を配達にきた。
新聞屋は、最後の新聞だから本当の事を書いたという。
読まなくても、本当はみな真実を知っている。
男たちはいないし、残った女達も殺し合いで次々いなくなった。
ビリーの衣装を取り出してきて着替えたカミーラとエルザは
決闘の真似事をしてふざけているうちに本当に撃ち合う。
新聞を読むことを恐れて酒を浴びるエリセンダは、幻覚でリトルチビを大蛇と見間違えて絞め殺す。
エリセンダと酒場に二人きり、デボラは力なく笑った。
END
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ものすごいスピードで人がばったばったと死んでいくので
誰がいつ死んだんだか訳がわからないです(笑)
最後、クローディアはどうなったんだっけ?
エリセンダに撃たれたんだっけ? もう、分からない(笑)
日本でも某組織がリンチの果てに次々殺しあったっていう事件が昔ありましたよね。
ナンセンスギャグを交えて割りと軽い感じでみせてたけど
異常な環境で感覚が狂うと誰でもそうなる可能性があるって事が
しみじみ怖くなりました。
自分達の状況は正常だと思い込もうとする登場人物たちが健気に見えてきますねー。
唯一信じてるものが崩れた時に、人はこうなるって話なのだと私は解釈しました。
ナンセンスギャグってあんまり好きじゃないんだけど。
だって分からないとどんどん退屈になるから。
でもこのお芝居のギャグは不思議と飽きなかったです。
テンプラ?!とか(笑)
これ原作通りなのかしらー、それとも乙川千夏さんの演出なんだろうかー、と
つい気になっちゃいました。
東京で上演されたお芝居を札幌の役者さんたちが上演する。
演劇に携わる方とかものすごい演劇好きの方とかだったら
とっても興味深い出来事なのかもしれないけど
あちらの芝居なんて観たこともなく、今更
「ケラってあのケラか!」とか思ってる人には、
女優ばっかり19人ってほうに、ものすごい興味がありました。
女ばっかりの舞台は華やかでしたー。
でも最後に全員が揃ってダンスするシーンとか、妙にすごい迫力があるんですよね。
西部劇なんだから当然男役の人も出てくるんだろうと思ってたのに
男っぽい格好と振る舞いの役は出て来てくるけど
見事に全員女。
女ばっっっっっかりで見分けがつくのかも不安な感じだったけど、
すごい個性の強い女優さん揃いで余計な懸念でした。
そんで、みんな衣装が似合いすぎ。
今回、お芝居の感想と言うより
女ばかり19人で出来上がった舞台・・・女の色だけで成し遂げたって事のほうに感動を覚えてしまって、妙な憧れを抱きました。
憧れというか、なんか知らんけど「いいなぁ〜」と。
女そのものを売りにしている集団とかには別に何も感じないんだけど
芝居で女を観せてるってのがとても素敵だったと思います。
短いけどこんなもんかな(笑)
面白かったです。
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うーん,さすが的を得た感想だ。
自分の感想がやたらショボイわ(笑)
あぁ,しまちゃんの頭をください。<けっこう本気(笑)
でもほんと,
予想外に皆さん個性のあるかんじですばらしかった。
しま洋さんの感想見て「あぁそうだったそうだった」といろいろ思い出しました(テンプラ!?とかも(笑))
クローディアは酒場を飛び出したっきり?でしたっけ。靴屋を追い返して…(かなりあいまいです(笑))
最期のダンスはほんと魅せられたって感じで。観にいってよかったです。
>だまちゃん
私の頭かい・・・どうでもいいことばっかり考えててびっくりするよ(笑)
ナイロンのビデオも早く観たいー。
(まだ辿り着いてない・笑)
>ヨコさん
クローディアは飛び出したんでしたっけ・・・
ああいわれても思い出せないっ(笑)
テンプラ、最初はピンとこなかったんだけど何回も言われているうちにじわじわとはまりました(笑)
あと、せせらぐとか。