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北海道の人たちが僕らを見る目よりも、東京のひとたちが見る目のほうが僕たちを認めている
皆さんが・・・昔から僕を応援してくれてる人なんかがちょっとやっぱり、
「えっ」と思ったりね、ちょっと傷ついたりしてるようなんでね。
僕も・・・どういう真意でこの言葉を言ったのかな、と言うとですね、
確かに今読んだFAXのようにですね、一時間という放送尺の中で、
あれは20分くらいの僕のインタビューがあったのね。
20分間ずっと喋ってるんだけど、やっぱりそれを全部放送する事はできないんです。
だから、その中で僕の言葉が選ばれて放送されてはいるから、
全部を放送すればもう少し分かりやすかったかもしれないんですけど、
まぁ一応編集されてるという事で、まぁ、ちょっと皆さんに真意が伝わらなかったのかな
とも思うんだけど、
でも・・・まぁ、でもまぁ僕の言った通りと言えば言った通りなんでね。
まぁどういう事かと言うと、もう一度僕が考えている事を、多少さらっとお話するとですね。
結局さぁ、北海道でさぁ、俺たちはさぁ、やっていこうという集団じゃない。
で、まぁー俺もなんていうの? よくさぁ、
「北海道民のために頑張ってください」って書いてあったりするけど
俺たちはさぁ、別にさぁ、
北海道民のために頑張っているわけでもないわけで、
北海道を背負って俺は頑張っているなんて気持ちは全くないわけ。
何がやりたいかったら、
やりたい事をずっと続けていきたいなっていうのが、僕の最終的な目標さ。
お芝居を続けてたいし、テレビ番組も続けてたいし、ラジオ続けてたい。
僕の今やってる活動が全部楽しいことだから。
それで続けていきたいわけよねぇ。
それが僕なんかは北海道でやれてればそれでいいわけよ。
友達がいて、両親がいて、で俺を、大泉洋ってのを作ってくれた仲間がいる。ねぇ。
この北海道でそれが続けていければそれでいいんだけど、
それでいいやって思った人に未来はないんじゃないかなって思ったのね。
北海道でやれてればいいやって思ったやつは北海道でもやれなくなるんじゃないかと思ったわけ。
したら、そのためには結局俺って言う人がさ、俺だったり、NACSだったり、事務所だったりが、
前に進もうって思いがないと北海道でもやれなくなっちゃうと思ったのね。このお仕事は。
だから、もっともっと前に進むという姿勢を持ってないとだめだな、と僕は思った訳ですよ。
で、そのためにはやっぱり、東京っていう、もっと大きな舞台のお仕事をやっぱりやっていかざるを得ないだろうなと、思ったのが一つです。
それともう一つはね、
これはまあ、俺がそう感じてるんだけども、
俺たちがさ、北海道で頑張ってるじゃない。
んで俺たちのことをさ、応援してるれてるファンの方、もちろんさ、
俺がデビューした時から、
もうあの・・・デビューって(笑)俺ただバイトやってただけだけど。
元気くんだったりさ、昔のモザイクな夜だったり。
あの頃から見て俺の事を応援してくれてる人、そういう人たちいっぱいいるわけよ。
そういう人たちはもうホントに俺の事をよく分かってくれてるし、
もちろん東京の人よりずっと俺の事をわかってくれてる。
それはもうもちろん僕理解してます。
だけど・・・・・そういう人たちってのは・・・ま、でも、一部なんだよね。
俺たちのことを熱烈に応援してくれてる人ってのは一部で、
ほとんどの人ってはのさ、俺たちを、まぁ、
まぁテレビに出てる人って押さえ方なの。
でもっと言うと、ローカルタレントっていう押さえ方なんですよ。
で、俺たちが北海道でローカルでやってるって事が
北海道・・・、その、ローカルでやってる俺たちにとって得かっていうと必ずしもそうではないよね。
で俺もそうだったように、ローカル番組だって思ったら、観ないって人もいるわけよ。
ローカル番組と、東京の番組があったら、なんかローカルくさくて見てられねぇやって
東京の番組を観るって人もやっぱりいるわけよね。
結局どういう事かっていうとさ、
ま水曜どうでしょうなんかもそうなんだけど、東京ですごく話題になるわけ。
東京で話題になってDVDも売れてますー、東京の人たちも皆観てますーって言う風になって
北海道の人もやっと観るようになるんだよね。
で俺がさ、北海道でどんだけ頑張ってても、結局俺と東京の人なんかがどーんって一緒に出たときに
やっぱり・・・ローカルはどっか負けちゃったりするんですよ。
だから、日本人のそれは気質なのかもしれないんだけど
よくほら、あのー、映画なんかでもさ、例えば、
日本で全然当たらなかった映画がさ、アメリカだったり、カンヌだったりで当たる。評価される。
そして途端に日本人が観るわけ。日本で最初にやってたものなのに。
そういうところがやっぱりあるんだよね。
だから俺は、やっぱりアレなのかなぁってちょっと思ったわけ。
東京で仕事しないと、やっぱり北海道でちゃんと、あのー、
認めてもらえないのかなぁってやっぱり思った。
それはもうその、昔っから応援してくれてるファンとは別の層ですわ。
さらーっと俺たちのことを見てる、
「大泉洋、ローカルタレントね、そこそこ面白いんじゃない?」
って思ってる人たちがもういっこ俺たちをちゃんと見てくれるためには
東京の仕事をせざるを得ないのかなって、やっぱり思った訳ね。
んで、そのー、テレビを観てる人たちもさることながら、
俺たち作り手っていうのがさ、どっかで、ローカルに、ローカルコンプレックスを
自分達で持っちゃうわけよ。
東京の人たちが来た時に、どうしてもやっはり、あのー・・・、
やっぱり東京の人がやっぱり、やっぱり上になっちゃうんだよね。
そこでやっぱりもう少し対等に戦っていくためにも
やっぱり自分達の意識もやっぱり変えないといけないなっていう風に僕も思ってるわけ。
僕自身もやっぱりそうなんだよね、どうしてもね。
だから、同じ作っている者として、やっぱりもっと対等だっていう気持ちを、
俺たち作リ手側で持ってかないといけない。
だから僕の周りのスタッフも、やっぱり、どっかで、大泉さんっていうのはやっぱりローカルタレントって、
やっぱり思ってる。っていう現実を僕はやっぱり感じてはいるんですね。
だから、そのー・・・、まぁ、あのー
北海道の、あのー、人たち・・・っていうのが、
そういう風にまだ、見られてはいるわけ。
で、それがやっぱりもうちょっと東京でしっかりとした仕事ができるようにならないと
まぁちゃんと見てもらえないのかなっていう思いが、
やっぱりあるといえばやっぱりあるんですよね。
だからやっぱり、うー、しっかりとした仕事を、東京でまぁある程度しないといけない。
だけどそれは東京へ行くと言う話ではないわけですよ。
それはあくまで、北海道で僕たちがいい仕事をしていくために、まぁもっと言ったら
北海道でどれだけ面白い事ができるかなぁっていうのを模索するためには
やっぱり東京のお仕事をしっかりして、それを北海道にバックできるような、
体勢を僕らが作っていかないといけない。
だけど忘れちゃいけないのは、
あそこで大事なところがカットされてたのは、
俺にとって一番大事なものってのは、お芝居をやってるっていう事で、
お芝居をやってる男であるっこと。で、チームナックスってメンバーの一員であるってこと。
そして、その後がちょっとカットされてたんだけど、
北海道でやってるってのが、ひとつの俺たちのキャラクターなんだよ。
北海道で、あいつを、本当の大泉洋を観たいと思ったら北海道に行かなきゃ観れないっていうのを
全部集まって大泉洋ってのが多分できてるんだと思うのね。
そういう、洋服を着ないと俺はテレビに出て行けないなって感覚は持ってるわけ、今やね。
北海道でやってるっていうもの一つの大事な所だなとは思ってるわけ。
だけどやっぱり東京の仕事をして、ある程度認められないと
北海道でも認められないっていうジレンマも俺たちが抱えてるのは事実。
・・・ゆうところの僕のあの発言だったとご理解していただければ、
という風に思っております。
まぁあのー、もちろん北海道の皆さんと、これからもやっていくための、
お話。
という事でございましてですね、もしなんか寂しい思いをした方がいたら
えー、誤解のほうは解いていただけたら、という思っておりますけどもね。
いかがなもんでございましょうか。
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以上が洋ちゃんの言葉でした。
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北海道でやっていくために
と何度も繰り返す洋ちゃん。
カンヌ、日本を 東京、北海道に置き換えたら。
知る人ぞ知る、ご存知大泉洋。
知っている人だけが知っているNACS。
確かに今でも絶大な人気ではあるけども、
点の中でうようよとひしめきあってるファンの人々にあまり温度差がないから、
点の中に入ればいつでも熱い。
点の外に出れはひやーっとしたもの。
それはこの先、これ以上少しずつ層を広める事はあるかもしれないけど
天井は見えている。
なら、その集団はいつか先細りしていって消滅するのではという危惧。
点の中であがく大泉洋に、NACSに、オフィスCUEに、未来は望めない。
その点を拡大する事を意識し始めた洋ちゃん。
頑張って拡大していって、それでやっと、未来は今とフィフティフィフティ。
そして、北海道のメディアを東京と対等なものに押し上げたいんだという強い意志。
それは北海道でやってきた事に自信がないからではなく
自信をもっているからこそ、もっとちゃんと認めてもらいたい、高く評価してもらいたい。
それだけ面白いものをやってきたし、これからも作っていきたい。
NACSあっての大泉洋を強調する洋ちゃん。
「そういう洋服を着ないとテレビに出て行けない」と表現した。
折りしも先月発売になったどうでしょうDVD第4弾、サイコロ3の中で
番組を観てる人がだれも知るはずのない顕ちゃんの名前を口にした洋ちゃんの姿を思い出した。
バスの車内で、ぐだぐたになりながら
「よっぱらっちゃったよぉ、ヤスケン」。
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以上はラジオの内容を起こしながら私が書きなぐったもの。
洋ちゃんの言葉をどう受け止めるかってのは人それぞれだと思うけど
私の頭の中で変換した、私に一番分かりやすい洋ちゃんの言葉の解釈の仕方。
モリやNACSが言ってる「40.50になってもNACSをやっているのが目標」って言葉、
心底信じてはいなかったです。
ただ、わざわざ言葉にして残さないといけないってのは、
きっと当たり前にできる事ではなくて、目標に仕立て上げなければいけないほど
難しいことなんだ、と感じてました。
いつかはNACSは、オフィスCUEは、それぞれに分岐していって
形を変えていくんだと、しげちゃんは本当にシゲカフェのオーナーになっているかもしれないと思ってました。
今、当たり前に観ているものを、そのまま将来の目標に掲げられちゃったから
漠然と、寂しくそう思ってました。
けど、少なくとも洋ちゃんは
将来の展望を意識して可能性を拡げようとしている。
東京でお仕事をして、それがどうプラスになるのかなんて分からないですけど
(もしかしてマイナスになるかもしれない恐怖ってのは洋ちゃんにあっても不思議ではないと思うし)
洋ちゃんは「北海道でどれだけ面白い事ができるかなぁっていうのを模索するため」と言った。
ちょっと前まで
僕が能動的にやった事は演劇研究会に入っただけ。あとは受動的に頂いたお仕事をこなして
周囲に恵まれてここまで来た。
と言っていたのが、
自分から環境を変えて先を拡げようとしている洋ちゃんに驚きました。
言葉だけではなく、本当にNACSで、CUEでずっとやってやっていきたいという
(特にNACSだと思うけど)
強い意志から出た真意だと私は思ったのです。
超特CUEはこれからどこ行っちゃうんだべ、と思っていたから
本当に単純に嬉しかった。
でも
ガタメでは、洋ちゃんは「この間NACSにも言ったけど」と前置いて話し出したのです。
NACSは番組で初めて洋ちゃんの考えを知ったのではなく、一度聞いてそれぞれに受け止めてるはず。
昨日のガタメに出席していたモリとたくちゃんは、相槌も少なくじっと聞いていて
最後の締めにちょっと言葉を貸しただけで終わりました。
NACSは、CUEさんは洋ちゃんの気持ちをどう受け止めているんだろう。
っていうのが一番知りたいところかなっ(笑)
お芝居においては同じフィールドに立っている5人だけど
洋ちゃんはメディアのお仕事の話もしているわけだし、
けどメディアっちゅうフィールドで東京で勝負をするってんなら、
それは一番洋ちゃんに降りかかってる(降りかかるちゅうのもヘンだけど)話なわけで
東京でメディア仕事するぞーっ!という勝鬨にNACSのひとびとが激しく頷く事もできないってのは分かる、分かるけど。
NACSという塊が好きでファンな人は
同じ方向を向いていつまでも一緒に歩いてくれるのが一番の望みなはずで
(少なくとも私はそう)
そして今はNACSの気持ちは一つのところに向いてるのかなあ・・・。
と、真意を聞いたら聞いたで余計な心配をしてしまうTHE・老婆心な私です。
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